禁煙に対するクロニジン

著者の結論: 

少ない数の試験のためバイアスが存在する可能性はあるが、クロニジンは禁煙を促進する効果がある。顕著な副作用は禁煙に対するクロニジンの有用性を制限する。

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背景: 

クロニジンは本来血圧を低下させるために使用されていた。クロニジンは中枢神経系に作用し、喫煙を含む様々な依存行動における離脱症状を軽減する可能性がある。

目的: 

本レビューの目的は、クロニジンが喫煙を中止することを助ける効果を有しているのかを決定することである。

検索戦略: 

クロニジンの試験に関してCochrane Tobacco Addiction Group Trial Registerを検索した。最終検索は2008年6月。

選択基準: 

禁煙をエンドポイントとし、治療終了後最低12週間の追跡を行っているクロニジンとプラセボのランダム化比較試験を検討した。

データ収集と分析: 

2人の著者が独立して被験者のタイプ、クロニジンの投与量、投与期間、アウトカム指標、ランダム化の方法、追跡の完全性を評価した。主要アウトカムは試験前に喫煙していた患者が12週間後の追跡において禁煙できていたかである。それぞれの試験において禁煙に関しては、可能であれば、生化学的評価など最も厳しい定義を使用した。適切な場合には、固定効果モデルを用いたメタアナリシスを行った。

主な結果: 

6つの試験が選択基準に適合していた。3つの試験はクロニジンの経口投与であり、3つは経皮的投与であった。6つの試験のうち5つにおいて、ある種の行動カウンセリングがすべての参加者に対して実施された。1つの試験において、クロニジンの統計学的に有意な効果があった。プラセボに対してクロニジンの禁煙成功の統合リスク比は1.63であった(95%信頼区間は1.22~2.18)。口渇や鎮静などの用量依存性の副作用が高い頻度であった。

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