統合失調症に対するコンプライアンスセラピー

統合失調症を持つ人々の再発はよく起こることであり、それは多くの場合、抗精神病薬の服薬コンプライアンスが良くないことに起因する。コンプライアンスセラピーは、抗精神病薬の服薬へのコンプライアンス不良に特に対処するために開発された。我々は、質はかなり良いが規模が小さい試験を1件だけ見つけた。その試験では、コンプライアンスセラピーが実際に服薬コンプライアンスや精神病症状、生活の質に対して効果があるとは示されなかったが、そもそもこれらを確実に示すには規模が小さすぎた。しかしこの研究では、コンプライアンスセラピーは2年の期間において、人々が病院で過ごす時間を標準的ケアと比べて短縮させる可能性があることを示された。さらなる研究を行う必要があり、関係者全員にとって重要なアウトカムを測定するための、通常のケアの範囲内で実施できるような研究デザインを提案した。

訳注: 

《実施組織》 五十嵐百花 翻訳, 佐藤さやか 監訳 [2020.8.7] 《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所地域・司法精神医療研究部(以下、NCNP精研地域部;cochranereview.ncnpcmhl@gmail.com)までご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。NCNP精研地域部では最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 《CD003442.pub2》

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