中国伝統医学の一つであるイチョウ葉抽出物は中国では急性虚血性脳卒中の治療に広く使用されており、欧州においても時折使用されることがあるが、その有効性は明確ではない。 虚血性脳卒中へのイチョウ葉抽出物の使用について、実験による裏づけは限られている。しかしながらイチョウ葉抽出物は、脳内血流や脳組織へのブドウ糖の取り込みが大きく増大することが示されている。本レビューでは、急性虚血性脳卒中患者を対象に実施されたイチョウ葉抽出物について、ランダム化試験、あるいは準ランダム化試験を特定した。十分に質の高い方法論を用いた試験において、脳卒中後の回復を促すためにイチョウ葉抽出物の常用を裏づける説得力あるエビデンスは得られなかった。イチョウ葉抽出物の効果を検討する、質の高い大規模なランダム化比較試験の実施が必要である。
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訳注:
《実施組織》厚生労働省「「統合医療」に係る情報発信等推進事業」(eJIM:http://www.ejim.ncgg.go.jp/)[2018.12.25] 《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、eJIM事務局までご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。eJIMでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 【CD003691.pub2】