サンザシ(Hawthorn )抽出物(低木のサンザシから取った葉、花弁、果実を乾燥させものから作る)は慢性心不全の経口治療薬のひとつとして使用されることがある。今回のレビューでは、二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験(randomised clinical trials :RCT)14件を対象とした。いずれの試験も同じ治療アウトカムを評価しておらず、いくつかの試験には、患者が受けていた他の心不全治療に関する説明がなかった。メタアナリシスの対象とすることが可能だった試験は、心不全症状および心機能に改善が認められたことを示していた。したがって、この結果は慢性心不全に対する従来の治療に加えて、サンザシ抽出物を使用することが有益であることを示唆している。
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訳注:
《実施組織》厚生労働省「「統合医療」に係る情報発信等推進事業」(eJIM:http://www.ejim.ncgg.go.jp/)[2018.12.25] 《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、eJIM事務局までご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。eJIMでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 【CD005312.pub2】