現在まで、ランダム化比較試験数が足りないため、子宮筋腫に対する鍼治療の有効性を示す信頼性のある証拠はない。
子宮筋腫の管理に対する鍼治療の有効性は不明確である。子宮筋腫に対する鍼治療の有効性と安全性を確立するためには、さらなるエビデンスが必要である。長期間の追跡を行う適切にデザインされたRCTが引き続き必要である。
子宮筋腫(UF)は子宮筋内の良性腫瘍で、出産可能年齢の女性の30%に認められる。子宮摘出術を除いて、子宮筋腫の女性に対する有効な内科的および外科的治療はない。鍼治療は古代中国の治療法で、3000年以上前から病気の予防および治療に用いられてきた。UFに対する鍼治療はさまざまな方法があり、身体への鍼治療が最もよく用いられている。UFの管理に対する鍼治療の利益または有害性を報告した文献は、未だ系統的レビューがなされていない。。
子宮筋腫の女性に対する鍼治療の利益または有害性を検討する。
2009年5月21日、下記の電子データベースを検索した。Cochrane Central Register of Controlled Trials (CENTRAL)、 MEDLINE、EMBASE、AMED、Menstrual Disorders and Subfertility Group's Specialised Register of Trials、Chinese Biomedical Literature Database (CBM)、Traditional Chinese Medical Literature Analysis and Retrieval System (TCMLARS)、Chinese Medical Current Contents (CMCC) and China National Knowledge Infrastructure(CNKI)引用リスト、専門家の意見、灰色文献も参考にした。言語による制限は設けなかった。
子宮筋腫に対する鍼治療と、プラセボ鍼治療、無治療、中薬、西洋薬、または他の治療を比較したすべてのランダム化比較試験(RCT)を対象とした。伝統的または現代的な鍼治療で、刺激源(例えば、体鍼、電気鍼、頭皮鍼、長鍼、火鍼、手鍼、毫鍼、灸)を問わなかった。刺入しない鍼治療は除外した。
2名のレビュー著者が本優先基準に基づき、バイアスのリスクを評価した。本レビューのバージョンで対象とした試験がなかったため、データを得られなかった。
選択基準を満たす二重盲検ランダム化比較試験はなかった。
《実施組織》厚生労働省「「統合医療」に係る情報発信等推進事業」(eJIM:http://www.ejim.ncgg.go.jp/)[2018.2.28]
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