児へのB型肝炎感染予防のための妊娠中のワクチン接種

B型肝炎はB型肝炎ウイルス(HBV)による感染症で、世界中で発生している。乳幼児や子供の場合、感染源は感染した母親からの感染と、感染者のいる家庭での生活の2つである。周産期感染は、非常に地域性がある。B型肝炎の予防には、B型肝炎ワクチンがあり、半年間に3回の連続接種が必要である。ワクチンの最も一般的な副作用は、接種部位の痛みと軽度から中等度の発熱である。妊娠中のB型肝炎ワクチン接種は、生まれてくる子どもにB型肝炎ワクチンを直接接種する前の、乳児のB型肝炎感染を予防し、乳児を保護する方法として考えられる。B型肝炎ウイルス乳児に感染すると、慢性感染、肝硬変、肝がん(肝細胞がん)などの合併症を発症しやすくなる。このレビューでは、乳幼児の感染予防のための妊娠中のB型肝炎ワクチンの効果について、ランダム化比較試験からのエビデンスは得られなかった。

訳注: 

《実施組織》小林絵里子、阪野正大 翻訳[2020.07.22]《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、コクランジャパンまでご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 《CD007879.pub3》 

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