論点
早産児に対する離乳食(補完食)教育を家族に行うことで、成長や発達が改善されるかどうか調べたいと考えた。早産児とは、出産予定日の3週間以上前に生まれた赤ちゃんと定義した。
背景
離乳食(補完食)とは、ミルクの摂取量を補うために、赤ちゃんに固形物の食事を導入することを指す。離乳食(補完食)を与える時期は、早産児の成長にとって大切な期間である。早産児はこの時期、年齢の割には小柄なことが普通である。そのため、離乳期に良好な栄養をとることで、将来の心血管疾患を予防するだけでなく、早産児の成長と脳の発達を向上させることが期待できる。離乳期に良い栄養習慣を身につけるためには、家族への栄養教育が必要な場合がある。
わかったこと
2018年6月26日までに入手可能なエビデンスを調べた。 本レビューに含められる研究はなかった。このレビューの対象となる研究が少ないのは、未熟児のための理想的な離乳期の栄養戦略を特定するためのエビデンスが少ないためであろう。未熟児の離乳食(補完食)の理想的なタイミングを調査した研究が2件見つかった。しかし、これらは相反する結果をもたらした。
これらが何を意味するのか?
対象となる研究がなかったため、早産児の離乳期における栄養教育の影響は不明である。.
《実施組織》 小林絵里子、杉山伸子 翻訳[2020.11.2323]《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、コクランジャパンまでご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 《CD012240.pub2》