急性虚血性脳卒中に対するビンポセチン

著者の結論: 

急性虚血性脳卒中の患者の生存または依存性に対するビンポセチン効果を評価する十分なエビデンスはない。

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背景: 

一部の国では脳卒中の治療にビンポセチンなどの血管作用薬および神経保護薬が使用されている。

目的: 

急性虚血性脳卒中に対するビンポセチンの効果を評価する。

検索戦略: 

Cochrane Stroke Group Trials Register(最終検索2007年2月)、MEDLINE(1966年~2007年2月)およびScopus(1960年~2007年2月)を検索した。Internet Stroke Center Stroke Trials Registry、Google Scholar、科学に特化した検索エンジンScirus、中国の主要な情報を提供しているWanfang Dataを検索した。当該分野の研究者およびビンポセチンを製造している4つの製薬企業にも問い合わせた。2007年2月に検索を完了した。

選択基準: 

急性虚血性脳卒中の患者を対象にビンポセチンとプラセボまたは他の参照治療を比較した交絡のないランダム化試験。脳卒中の発症後14日以内に治療が開始されていた場合に、その試験を含めた。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが独自に選択基準を適用した。1名のレビューアがデータを抽出し、次に2番目のレビューアがチェックした。試験の質の評価がなされた。主要アウトカムの指標は、死亡または依存であった。

主な結果: 

計70例の参加者を対象とした2件の試験を含めた。2件の試験で報告された参加者63例のデータを統合した。1ヵ月および3ヵ月の時点で、死亡率または依存率に治療群とプラセボ群との間で差はなかった。アウトカム指標の95%信頼区間は広く、利害双方とも有意である可能性を含んでいた。有害作用の報告はなかった。

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