胃腸から吸収、部分的吸収をする薬は癌治療中患者での口腔カンジダ症予防において、ランダム化比較試験からの強いエビデンスがある。
癌治療はより効果的になってきているが、短期的、長期的副作用も伴ってきている。治療・予防のためのいくつかの薬剤の使用にも関わらず、口腔内副作用は病気の主要な原因として残っている。口腔内副作用のひとつとして、口腔カンジダ症がある。
化学療法、放射線療法を受けている癌患者の口腔カンジダ症予防についての介入の効果を評価する(プラセボ、無治療を含む)。
コンピューター検索ではCochrane Oral Health Group and PAPAS Trials Registers、 CENTRAL、 MEDLINE、 EMBASE、 CINAHL、CANCERLIT、 SIGLE and LILACSを使用した。関連する論文の参考文献を検索し、適合した論文の著者とコンタクトをとり、さらなる情報を入手した。最終検索日:2006年6月:CENTRAL(The Cochrane Library 2006、 Issue 2)。
試験は次の基準に従って選んだ。デザイン-被験者のランダム割付け;被験者-癌治療のために抗癌剤の投与や放射線療法を受けた癌患者;介入-口腔カンジダ症の予防薬;アウトカム-口腔カンジダ症の予防
もし存在すれば、セカンダリーアウトカムも記録した。疼痛、麻酔薬の量、嚥下障害、全身感染症の発生率、入院期間、コスト、患者の生活の質、死、抗菌薬の使用経験、毒性およびコンプライアンス。方法、被験者、介入、アウトカム指標、結果に関する情報は、2人のレビューアにより別々に抽出した。ランダム割付けと脱落の詳細について著者とコンタクトを取り、質の評価を行った。コクラン共同計画の統計学の指針に従い、ランダム効果モデルを利用して、リスク比(RR)を計算した。異質性の潜在についてはランダム効果を利用したメタリグレッション解析によって調べられた。
4226人の被験者が関係している28の試験は、選択基準を満たした。胃腸から吸収、部分的な吸収をする薬は、プラセボや無治療群に比較して口腔カンジダ症を予防することが分かった。そのRRは0.47(95%信頼区間0.29, 0.78)であった。20%の発症率を持つ集団(対照群の結果の中央値)に対して吸収薬を投与することは、口腔カンジダ症に罹る患者を一人避けるために必要な患者数はNNT9(95%信頼区間7, 13)で有ることを意味する。胃腸から吸収されない薬に関しては有意差なしであった。
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