成人の尿貯留と排尿機能障害のための埋め込み装置による仙骨神経調節

著者の結論: 

研究手法に問題があるにもかかわらず、連続的な神経刺激を与える埋め込み装置は一部の人に利益をもたらすものと思われる。患者の特定を改善するための、埋め込みを実施するための、さらには多くで失敗がみられる理由を明らかにための最善の方法に関する研究がさらに必要である。特に過活動膀胱のある人を対象とした場合の他の介入と比較して、埋め込み装置の有効性を検討する必要がある。

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背景: 

尿貯留と排尿の神経コントロールは複雑であり、機能障害は治療が難渋する場合がある。難治性の症状のある人への治療法として、埋め込み電極と埋め込みパルス発生器を用いる仙骨神経根の連続的な電気神経刺激がある。

目的: 

尿貯留および排尿問題の治療における埋め込み型電気刺激装置の効果を明らかにする。

検索戦略: 

Cochrane Incontinence Group Specialised Register(2009年2月10日)、CENTRAL(コクラン・ライブラリ2008年第1号)、MEDLINE(1980年1月~2008年3月)、EMBASE(1980年1月~2008年3月)、CINAHL(1982年1月~2008年3月)および関連性のある論文の参考文献リストを検索した。

選択基準: 

電気刺激装置に接続した電極を神経に装着し、神経調節のために連続的な電気刺激を与える電気刺激装置を検討している試験。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが研究を選択し、質を評価し、データを抽出した。

主な結果: 

連続的な刺激を与える埋め込み装置を評価しているランダム化研究に関する報告8件を含めた。ある報告に含まれる患者が別の報告でも対象となっていたかどうかが不明であったため、データを統合しなかった。それにもかかわらず、慎重に特定した過活動膀胱症候群の人および尿閉はあるが器質的な閉塞のない人に対して、連続的な刺激は利益をもたらすことは明白であると思われる。埋め込み装置は作動しないことが多く、多くの場合、修正のための手術を必要としていた。患者の特定およびこれらの装置の最善の使用法については多くの疑問が残されている。

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