著者の結論:
母体および新生児のアウトカムを改善するような妊娠中の心臓弁膜症の最も有効な治療を決定するにはエビデンスは不十分であった。
アブストラクト全文を読む
背景:
心臓弁膜症は、妊娠における心臓病の全原因の大多数を占める。心臓弁膜症がある場合、妊娠で必然的な血行力学的変化により心不全が起こり、母体および新生児の重度の罹病および死亡までも招く可能性がある。患者の症状が悪化した場合および重度の弁膜病変の場合、心臓弁膜症の治療が適応となる。内科的治療または介入的治療が母体と児の両者にとって最適な治療であるかは不明である。
目的:
母体および新生児のアウトカムを改善する、妊娠中の心臓弁膜症の様々な治療法の有効性および有害作用を評価すること。
検索戦略:
Cochrane Pregnancy and Childbirth Group’s Trials Register(2011年3月31日)、EMBASE(1980年~2011年3月23日)、背景のレビュー論文の文献リストを検索した。
選択基準:
妊娠中の心臓弁膜症の治療に対し、内科的治療と経皮的または外科的介入を比較している、ランダム化比較試験、準ランダム化比較試験、クラスターランダム化比較試験。
データ収集と分析:
妊娠中の心臓弁膜症の治療の有効性および有害作用を評価する(ランダム化)比較試験を認めなかった。
主な結果:
本検索法で同定された、ランダム化比較試験、準ランダム化比較試験、クラスターランダム化比較試験はなかった。