看護師によるサポートや介入は、禁煙に役立つのだろうか?

背景

ほとんどの喫煙者は禁煙を希望しており、医療従事者からのアドバイスやサポートによって役立つことがあるかもしれない。看護師は医療従事者として最も多く、実際にあらゆる段階の医療に携わっている。このレビューの主な目的は、看護師による介入が成人喫煙者の禁煙を役立つことができるかどうかを判断することである。

研究の特徴

この臨床試験のレビューは、看護師が喫煙者に禁煙介入を実施した58件の研究を対象としている。主解析には、入院中および一般地域の成人を含む20,000人以上の参加者が含まれた。最新の検索は2017年1月に実施した。すべての研究で、参加者が6か月以上禁煙したかどうかが報告されていた。

主な結果

このレビューでは、看護師によるアドバイスやサポートによって、病院でも一般地域でも禁煙の成功を高める可能性があるという中等度の質のエビデンスがあることがわかった。11件の研究では、看護師による異なる介入を比較したが、構成要素(介入の頻度や期間、患者の背景など)を増やしても効果に変化は見られなかった。

エビデンスの質

エビデンスの質は中等度であり、さらなる研究によって結果に対する信頼性が変わる可能性がある。これは、すべての研究で結果が一貫しておらず、また、比較に寄与している研究があまり多くない場合もあったためである。

訳注: 

《実施組織》 伊東真沙美、阪野正大 翻訳[2022.03.19]《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、コクランジャパンまでご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 《CD001188.pub5》

Tools
Information